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TOP > 事務所通信> 6月号
事務所通信


平成20年6月12日発行

 企業の多角化について

企業が、自社の競争する事業範囲を拡張し、新たな事業を行うことを多角化というが、その理由として、以下のようなことが挙げられる。

(1) 成長機会の追求
(2) 適正な事業バランスによる収益の安定とリスクの分散
一つの事業であれば、もしそこが経営に失敗すれば倒産の危険性が生じる。
(3) 経営資産の多重利用
複数の事業を同時に多角化した企業の内部で行うコストの方が、別々の企業で行うコスト
より安くなる。
(4) 未利用資源の活用
現在利用していない資源を多角化によって有効活用する。

その方法として、以下の二点がある。
●内部成長方式
自社の経営資源を使って新たな事業を起こすか、研究開発や経営革新、新事業の開発などをする。

●外部成長方式
多くは(1)の内部成長方式で行うが、自社内にその経営資源が不足する場合には外部から経営資源を補充しなければならない。
これが外部成長方式である。
(このために、企業の合併、買収を行うか、外部の企業との緩やかな連携を取る方法もあるが、これは厳密には多角化ではない。)

合併は企業同士が一緒になることで、買収とは他の企業の全部又は一部を買い取ることをいう。企業が新事業を立ち上げるには莫大な費用と時間と手間がかかるが、合併・買収には以下のようなメリットがある。
  1. 新事業を立ち上げる手間を省ける
  2. 互いの経営資源を利用し合うことで、更なる成長が期待できる
  3. 互いの事業が補完関係して相乗効果を生み出すことができ、経営範囲が拡大する
  4. 複数の事業の資源構成により、リスクの分散が図れる
しかし一方デメリットもある。
  1. 企業間の経営者の心理的な問題
  2. 企業文化の統合の困難性
  3. 人材の流出、融合の問題
等が考えられる。
企業の多角化については、よくよく考えて検討して頂きたい。

会長 神谷 勇雄


究極の決算書はココを見る

先日、ある社長さんから以下の質問を受けました。内容は「会社経営の舵取りをするなかで決算書などの数字は大変重要な要素だと思う。毎月の利益が出ていれば安心もできるし、自身の経営の仕方が正しいとの確証も得られる。
ただし、経営分析の本などを見ても、○○比率だとか、××倍率だとか、様々な数値が出てきて、結局うちの会社の良いところ・改善すべきところが解らない。決算書のここを見れば良いというポイントをひとつ教えて欲しい」とのことでした。

 慎重な社長ほど数字に関心を持つ

 会社経営に前向きな社長、利益に貪欲な社長ほど数字に対する関心が高く、決算書や試算表をよく見ていると常日頃思っています。経営のやり方が優れていれば売上が伸びたり、経費が削減されたり、結果として利益という数字に反映されます。「決算書は会社の通知表といわれるゆえん」です。

 決算書はココを見る

決算書の究極の見方をひとつ尋ねられたら、「自己資本比率」をあげます。今では純資産とも言われますが、貸借対照表における自己資本(純資産)が総資本のうち、どの程度を占めているかを表す比率であり、以下の算式によって表されます。

自己資本比率 = 自己資本(純資産) / 総資本

負債には未払金や借入金が計上され、いずれ支払や返済をしなければならないので、他人資本といわれます。一方、自己資本には資本金や利益の蓄積である剰余金が計上され、これらは会社自身の持分ということで自己資本と呼ばれます。自己資本が多いということは裏返しとして負債が少なく、将来未払金の支払や借入金の返済がなく、資金の流出が少ないことを表します。

 自己資本を増やすためにはどうする

資金繰りに困らない安定した経営をおこなうためには、上記の算式での自己資本比率が20%は必要です。そして、自己資本比率を増やすためには、その構成要素である

1.資本金を増やす
2.利益を増やす

ことが必要です。資本金の増加、すなわち増資は中小企業にとってなかなか難しいことなので、結局は利益の蓄積が大切ということになります。ただし、不動産や有価証券などの資産を処分して借入金の返済に充てるなどの方策も自己資本比率をアップさせる手法です。一度、ご自身の会社の決算書でチェックされることをお薦めします。

社長 神谷 正紀


4月1日以後に開始したリース取引について

平成19年度の税制改正において、リース会計基準の改正が、今年の4月1日以後に契約するリース取引から適用になります。
具体的には所有権移転外ファイナンスリースについては、

賃貸借処理・・・・毎月の支払額を賃借料やリース料といった科目で費用処理する
売買処理・・・・リース資産の引き渡し時に固定資産を購入したものとして処理する

●所有権移転外リース取引とは

ファイナンスリース※のうち、リース期間終了時にリース資産の所有権が借手側に無償で移転しないもので、リース取引の大部分が、この所有権移転外リースに該当します。

※ファイナンスリース
リース期間の中途で契約解除できない賃借人がリース物件の経済的利益を享受リース会社が投資した資金のほぼ全額をリース期間中に支払う

売買として処理したリース資産は、リース期間を償却期間として
定額法によって減価償却します。

ただし、所有権移転外リース取引を従来通りの賃貸借として、賃借料やリース料として損金経理をすることも実務上の配慮から認められています。

●所有権移転外リース取引後の処理について

しかし、所有権移転外リース取引のその経済的性格は、リース会社が資金を提供して資産を購入し、その資産を借り手である企業に賃借するというものであり、いわば、借り手企業に替わってリース会社が資金調達の代行を行っているようなものです。
企業の設備・備品の大半を所有権移転外リース取引によってまかなっている会社などは、原則通り、売買があったものとして処理することにより、リース資産は資産として、また、リース総額または残額が負債として貸借対照表に計上されることになり、企業の現状をより的確に表すことになります。
リース契約により支払う月々の金額は、リース会社が行った資金調達の代行の返済という性格のものであり、金融機関に支払う借入金の返済と同じような性質を有していることは確かです。ですから、そのリース取引の支払残額についても、金融機関からの借入金の金額と同様に、常に把握しておくことが企業の安全経営の視点からも重要です。



事務長 神谷 広紀

保険の見直しでキャッシュフローを改善する

昨年より「未来経営塾」と題し当社でセミナーを開催しています。
今回はその中で公開した生命保険の見直し手法を一部紹介いたします。
資金繰りの改善に効果がありますので参考にしてください。

 1.いくら保険で備える必要があるか?



 2.終身保険と定期保険はどっちが得?
(同じ金額の保障を買うとした場合の比較)

  終身保険 定期保険
保険料 高い⇔よりキャッシュが必要 安い⇔キャッシュの支出が少ない
貯蓄性 高い⇔その間使えない 低い又は無い
税務処理 資産計上⇔貯蓄と同じ 全額又は1/2損金



 3.解約返戻金を有効に使う



浦野 正樹

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